今日も前回から引き続き、『中国人5000年の生活の知恵』という本の中から少々引用したいと思います。
「たとえば、お客が店主の同席を求めれば出ていき、世間のよもやま話もするし、それが時には政治や経済の話になることもある。
今風の言葉でいえばスキンシップである。
話が昂じてくれば、日本人への私からの苦言辛言も身びいきせずに呈するようにしている。
『節流』とは、簡単にいってしまうと、節約すること、ケチに徹することですが、日本人は古来、ケチを美徳とはしない性格が根強いので、これはなかなか理解していただけない。
たとえば、私の『留園』(東京芝の中華料理店)では、お客のいない部屋の電気は絶対につけさせない。
日本人の経営者なら、全室の電灯をこうこうとつけさせ、いかにも繁盛しているかのように"演出"するだろうが、私にいわせれば、お客が入ればその時つければよいのであって、表面上の明るさをみせるだけでは無駄だと思っている。
水道の蛇口でも出しっぱなしにすることは、やかましく注意するし、入ってくれたお客に出すお茶もコップに半分しか入れさせない。
というのも、見ていると、お客のほとんどが出したお茶の半分は残してしまっているからで、もしおかわりが必要なら、そのつど注いでまわればよいからである。
このように、私たちの身の廻りには、切りつめようとして工夫すれば、いくらでも節約の可能な無駄な部分が沢山ある。
"消費は美徳"に慣れっこになってしまった日本人は、そのことに少しも気を配ろうとしない。」